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当社製「X帯低雑音受信増幅装置」がJAXA美笹深宇宙探査地上局にて稼働を開始

 
 
美笹局54mアンテナ

写真1 美笹深宇宙探査用地上局54mアンテナ

 当社は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下JAXA)が長野県佐久市にて2021年4月から運用を開始した美笹深宇宙探査用地上局(以下、美笹局 *注1)に整備されたX帯(8GHz帯)低雑音受信増幅装置の開発を担当致しました。

 小惑星探査機「はやぶさ2」などの深宇宙(注2)まで飛翔する人工衛星から発射された通信信号は、遠方である為に地上では微弱となります。この信号を受信するためには、受信装置自身が発生する雑音を極めて小さくして、 信号が雑音に埋もれないように使いやすい電力まで低雑音増幅することが必要となります。

 
低雑音増幅部

写真2 X帯低雑音受信増幅装置低雑音増幅部

        
遠隔制御監視部

写真3 遠隔制御監視部

 当社が製作したX帯低雑音受信増幅装置(写真2、写真3)は、微弱な信号を増幅する部分を極低温(-263℃以下)まで冷却し、装置自身が発生する熱雑音を極限まで減らして信号を低雑音増幅することができます。また、急峻な周波数特性を有する超電導フィルタを導入し、外部からの干渉も防ぐことができます。

 本装置を用いて2019年12月には「はやぶさ2」からのX帯信号の受信に成功しています(注3)。

 当社は今後も日本の宇宙開発に不可欠な衛星通信の分野において貢献していきます。

注1:https://www.jaxa.jp/projects/sas/great/index_j.html
        http://www.isas.jaxa.jp/home/great/index.html
注2:電波法では地球からの距離が200万キロメートル以上である
        宇宙と定義されている。
注3:http://www.isas.jaxa.jp/home/great/details7.html


最終更新日: 2021年04月12日 (月) 09:06